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2023年11月2日 お知らせ

【カンファレンス開催レポート】Age-Wellをテーマにした国内最大級のイベント「Age Well Japan 2023」

2023年10月13日(金)、株式会社AgeWellJapanは Vivid Creations Pte Ltdと共催で、超高齢社会におけるAge-Wellをテーマにしたカンファレンスイベント「Age Well Japan 2023」を二子玉川ライズにて開催しました。

Age Well Japan 2023とは、日本の超高齢社会の現状把握をし、未来に向かって新たな価値を定義することを目的とする未来型イベントです。昨年に続いての第二回開催となる今年は、規模を大幅に拡大し、業界のトップランナーによるカンファレンスと、シニア向けのフェスティバルを同時開催。

本記事では、二子玉川ライズ スタジオ & ホールにて実施した「カンファレンス」について、アフターレポートをお届けします。

>>「フェスティバル」のレポート記事はこちら

■カンファレンステーマは「Age-Well」

今年のカンファレンステーマは、“Age-Wellな人・サービス・社会とは?” 。

挑戦と発見を通じてポジティブに歳を重ねる「Age-Well」や、「ウェルビーイング」「エイジズム」「共創」「AgeTech」「DX」「コミュニティ」等、幅広い切り口で議論を行うセミナーやセッションを実施。 業界のトップランナー20名が登壇し、カンファレンスには200名以上が参加しました。

■オープニングメッセージ

はじめに、株式会社AgeWellJapan 代表取締役の赤木円香から参加者のみなさまへのご挨拶。

「今年は昨年から約5倍の規模に拡大し、二子玉川の駅前をAgeWellJapanでジャックしました。この超高齢社会において多くの課題感を持っている参加者の方々と、これからどんな新しい世界が待っているのか語り合うことで、今日ここから一歩前進できることが楽しみです。」と、開会のメッセージをお送りしました。

■セッション1「ピクニック紀に向けて自分起点のすすめ」

株式会社スマイルズ代表 遠山正道さんによる講演で、カンファレンスのセッションがスタート。

ちょうどカンファレンス会場の向かい側には同社が運営するファミリーレストラン「100本のスプーン」があり、幅広い世代に向けて事業を展開されているスマイルズとしてのお話にも触れながら、100歳まで働くことを考えたときに「60歳はハーフタイム」と語る遠山さん。会社の部品にならない「新種の老人」という新たな生き方についてもお話いただきました。

■セッション2「心の豊かさを、もっと。〜Age-Well体現者から学ぶ新時代の生き方〜」

セッション2はパネルディスカッション。登壇者は、Forbes JAPAN 執行役員 Web編集長の谷本有香さん、一般社団法人チャイルドロアクリエイトの木村美幸さん、株式会社HLD Lab 代表取締役社長の岡田大士郎さん、株式会社KiNG 代表取締役社長のKiNGさん。

ポジティブな生き方、歳の重ね方という点で、どのようなことがヒントになるのか。美(ビューティ)を意識することや、会社人生以外のところでのライフステージの変化への気づき方について、実例を交えながら紹介されました。それは他者に評価されるということだけではなく、ゲームを楽しむことや、日々の生活のなかでの発見(例えば、夕日が綺麗だねという一言で大きく表情が変わる、など)といったことが、実は大きなきっかけになるのではないかということについて触れられました。

KiNGさん・岡田さんについては、AgeWellJapan Labでのインタビュー記事も掲載中。ぜひこちらもご一読ください。

>>【事業者の傾聴インタビュー_vol.1】来世で挑戦したいと思ったことが今世でできること、それがAge-Well

>>【事業者の傾聴インタビュー_vol.2】Age-Wellの実現に向け、人がつながる場所を作り続けるハッピーライフプロデューサー岡田 大士郎氏の生き方とは

■セッション3「国境を超えたAge Wellなコラボレーションプロジェクトについて 〜日本 x シンガポール x 台湾編〜」

登壇者は、シンガポール社会科学大学 上級講師のDr. KELVIN TAN、BABA lab 代表の桑原静さん、国立台湾師範大学のDr. Ying-Shao Hsu、Leadtek Research Inc.のK.S. Lu さん、そして、共催者であるVivid Creations Pte Ltd CEOの齋藤真帆さんと、株式会社AgeWellJapan 代表取締役の赤木円香。

国際色あふれるメンバーが揃い、日本、シンガポール、台湾と、国をまたいで実施したいくつかのプロジェクトを紹介しながら、「Age-Well」な世界をどう実現していくかなどを議論しました。

■セッション4「サントリーが考えるAge-Well ~ウエルネステックへの挑戦~」

サントリーウエルネス株式会社 常務執行役員・経営企画本部長 兼 ヘルスケア事業部長の山村大さんによる講演。

山村さん「世の中が変化していく中で、我々は”サプリメントを売る健康食品会社”というだけでは、この高齢化が進む日本の中で社会的な価値を発揮しきれないという危機感を持っており、健康食品会社を脱却して”総合ウェルネスカンパニー”を目指している。」

さらに”「個客」原理主義”、というキーワードをもとに、一人ひとりのお客様に向き合うことを大切にしており、この2年半で約1,000名にインタビューを全部門で聞くということに徹底的に取り組んできたこと、そして、そこから見えてきた高齢者の方々の生の声や、お手紙などからわかった「人生100年時代のリアル」についてデータを交えながら解説。

たどり着いたキーワードは、「モノ×サービス」「デジタルシフト」「パーソナライズ」の3つ。ウェルネスケア総合カンパニーとして、これらを重要視した「”つながり”の質と量を最大化する」「健康と絆にフォーカスしていく」ことの具体例として、サッカーの応援を楽しむ参加型プロジェクトや、街中スナックなど、リアルな接点を促進・サポートしたことなどを紹介。

「この場に集まった皆さんとも今後こうした事業連携などをできる可能性があるので、ぜひ一緒に取り組んでいきたい」とお声がけいただきました。

■セッション5「Age-Wellなサービスの創り方と届け方」

前半は、株式会社オースタンス 代表取締役社長の菊川諒人さんによる「シニアをターゲットとした新規事業の創り方」。後半では、サントリーウエルネス株式会社 サービス事業部 課長の磯田純さんにもご登壇いただき、お二人による対談セッションを開催。

2023年9月にリリースされた「Suntory Wellness CLUB」というウェルネスな行動を促進するサービスや、そのなかでも特に注力された「comado」というサービスアプリについての開発について触れながら、健康食品をただ届けるだけでなく、お客様の「気になること」や「負」に寄り添いながらそれを解決するために様々な可能性について模索されていました。

また、ガイドブックという形で紙面でも情報を提供することについても紹介され、すべての人を取り残さないために、デジタルやオンラインだけではなくリアル・オフラインも重要視していることや、アプリ内に電話番号を表示して問い合わせをしやすくし、一人ひとりのお客様に丁寧に対応することの大切さについてもお話いただきました。

■セッション6「超高齢社会の自治体と政策イノベーション」

kipples代表の日比谷尚武さん、株式会社ノビシロの鮎川沙代さん、経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 課長補佐の水口怜斉さんによるパネルディスカッション。

高齢者と若者がともに暮らすソーシャルアパート「ノビシロハウス亀井野」の実例をもとにしながら、政策、自治体行政、地域に求められることは何か、また、その市場としての可能性などについて議論。多世代コミュニティの可能性や介護政策とその実情についても語っていただきました。

■セッション7「スタートアップピッチ/Age-Well社会への挑戦」

「Age-Well社会への挑戦」と題し、それぞれ社会課題の解決に向けて日々事業を展開しているスタートアップ6社によるピッチが繰り広げられました。

プレゼン順に以下ご紹介。


無資格・未経験・すきま時間でも介護施設のお手伝いができるスキルシェアサービス「スケッター」を運営する、株式会社プラスロボ代表 鈴木亮平さん


家事代行やベビーシッターの枠にとらわれない、おせっかいなご家庭サポート「東京かあさん」を運営する、株式会社ぴんぴんころり 代表取締役CEO 小日向えりさん


お客様の認知症による資産凍結を防ぐために、家族信託の組成をサポートする「ファミトラ」を運営する、株式会社ファミトラ・代表取締役CEO 三橋克仁さん


専門家監修のもとに作成された、5人1組で続ける習慣化アプリ「みんチャレ」を運営する、エーテンラボ株式会社 代表取締役CEO 長坂剛さん


臨床心理学の視点から「新たなカタチのウェルビーイングプログラム」

『WELL-BEING CHECK Plus』を開発・運営する、株式会社スリーフィールズリサーチ・代表 兵頭保之さん


最後に、シニア世代のウェルビーイングを実現する孫世代の相棒サービス「もっとメイト」などを運営する、株式会社AgeWellJapan 代表取締役 赤木円香が登壇

各社、協業やコラボ先も募集中です。ご興味ある企業がありましたら、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。

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■セッション8「Age-Well Innovation 〜社会・事業変革における意味を考える〜」


最後のセッションは、未来の超高齢社会を研究する「AgeWellJapan Lab」でも監修をご担当いただいている、顧客時間の共同CEOである奥谷 孝司さん・岩井 琢磨さんのお二人がご登壇。「いつも対談ではなく、漫談になってしまう」というお二人のお言葉とは裏腹に、刺激的な対談が繰り広げられました。


岩井さん「今回のカンファレンスのテーマでもある”Age-Well”について、イノベーションという観点から見たときにどういう意味を持つのか、これからどういう影響があるのかを皆さんと一緒に考える場にしたいということから、本セッションを”Age-Well Innovation”というタイトルにしました。」


奥谷さん「CESという米国で毎年開かれているテクノロジー系最大級の展示会において、”Age-Tech”をテーマにしたブースが設けられていたが、負の解消のためのテクノロジーだけにフォーカスされてもワクワクしなかった。”価値の創造”や”行動の変化”に繋がるかというところに注目していきたい。」


そして、「イノベーションのトライアングル」をベースに、社会構造としての「Age-Ism(エイジズム※)」、技術革新としての「Age-Tech(エイジテック)」、心理変化としての「Age-Well(エイジウェル)」という3つのキーワードを紹介。

※エイジズム:年齢を理由としたステレオタイプや偏見・差別のこと

この3つそれぞれの関係性から「新しい市場の創出」「新しい課題の創出」「新しい価値の創出」につながり、この循環から「Age-Well Innovation」に至ると提言されました。

■交流会と、次回開催に向けたメッセージ

最後には登壇者と参加者を交えた交流会を実施。多くの方にご参加いただきました。新たな出会いを通じて、シニア向けビジネスの可能性拡大や、皆様ご自身の「Age-Well」に繋がるようなきっかけをご提供できていれば幸いです。


AgeWellJapanでは、本イベントの毎年開催を予定しております。ご登壇されたい方、次回参加されたい方、そして、我々と一緒に「Age-Well」な世界の実現を目指す方との出会いを楽しみにしております。

また、AgeWellJapanでは、未来の超高齢社会を研究する「AgeWellJapan Lab」を活用したシニアインタビューや調査、シニア領域における事業開発、スマホ教室の実施支援など複数のソリューションもご提供をしております。ご要望や目標に合わせて組み立てをいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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追記
2023年11月4日(土)午後1:30~2:00
BS朝日にて、Age 「人生って楽しい! 〜グランプレーヤーズ ポジティブな年の重ね方〜」が放送されました。
BS朝日様はAge Well Japan 2023へご協賛いただき、当日の取材等を元に今回の番組を制作くださいました。